私の中学校3年間と、IB認定校へ入学する理由

私はこの春から、IB認定校に入学する。

 

IBは今日本で注目されつつあるが、日本で一般的に行われている勉強とは大きく異なるプログラムだ。

私の中学校からは私以外に1人しか進学する予定がないくらい、まだまだ知名度が少なそうなこのプログラムに、なぜ私が挑戦してみようと思ったのかまでの軌跡を書こうと思う。

 

 

受験を意識し始めた中学校1年生

私が高校受験を意識し始めたのは、中1からだった。

新型コロナウイルスの影響で入学当初から1年間、オンライン授業だったことから、自分の将来について考える時間が大量にあったこと、また、私は海外の日本人学校に通っていたことから、周りのレベルがめちゃくちゃ高かったことが理由だ。

新しい学校生活にワクワクし、自分を変えるよいチャンスだと感じていたのにもかかわらず、私が中1だった2020年はコロナが猛威をふるっていたので、中学校生活はしょっぱなから台無しになった。と、当時の私は強く思っていた。

だから、そのショックと不安をかき消す(というよりも無視する?)ために、家でもできる勉強をした。多分、今までにもこれからもないくらいw

このような背景もあり、当時英語が好きだったことから国際系の高校にいきたいなと考えていた。

 

私史上最も輝いていた中学校2年生(2023年3月時点)

中2時代を一言であらわすと、挑戦だ。

中1のときの反動で、何か新しいことをとりあえず始めて、今の状態から脱却したい衝動に駆られていたので、様々なことにチャレンジしていった。

幸い、このころになると普通に学校に通えることができるようになっていたので、学校は率先して様々な役割をした。小学校から入っていた委員会の委員長に初めて立候補して、学校全体のリーダーとして活動した。この委員会は日本の学校でいう生徒会のような位置づけだった。

中2の10月に日本に帰国後、公立中学校に転入した。今までの日本人学校とは大きく違う環境にいきなり飛び込み、バスケットボール部に入部した。これまでやったことも、試合を観たこともない、ドリブルってなに、みたいな超超初心者だった私だが、6か月という短い期間の割には上達したと思う。(あまり期待はしないほうがいい)

日本人学校の経験も生かしながら、部活を通して同級生だけでなく他学年の友達もたくさんできた。今までにないくらい充実した日々を送っていたと思う。1年生のころになぜあんなに悩んでいたのか、本当に不思議に思うくらい毎日が楽しかった。

と同時に勉強する時間がゴソッとなくなったので、中1のときみたいな生活には終止符を打った。やはり時間に余裕のあるときにやりたいことをすべきだと感じた。推せるときに推せ、みたいな(ちょっと違う気がする)。

そして、志望校もまたまた変わり、今度は普通科進学校に行きたいと思うようになった。確かに自分は英語やその他言語が好きだけれど、言語を極めたとしても、専門性がなさそうだと思った。言語はツールであって、もっと別のことを幅広く勉強していくのが必要なんじゃないかと思えてきたのだ。

 

転機の中学校3年生

中3とはいえ、1学期まではまだまだ部活はしていたし、私のいる(た)中学校はそんなムードにはなっていなかったので、受験生というのはただの肩書きだけだった。ちなみに受験シーズンになってもクラスはわちゃわちゃしていて受験生らしい雰囲気は全くなかった。これが公立中の事実…。(場所による)

そんな夏休み前の1学期に、ふとIBの体験授業ができる高校に足を運んだ。担任の先生が学校見学へ行け!!と念を押して言ってきたので、というのはあまり理由にはなっていないが、本当にふらーっと、そこにあるからいった、みたいなノリで行った。やはり理由になっていない。しかし、本当に理由なんてなかった。それでも行こうと思ったのならそれなりに理由はあったのかもしれない。

そのとき、IBは名前こそ知っていたものの、自分には無縁だと本気で思っていた。ただ、覚えていることは、高校へ行く途中で父と喧嘩したことだった。

しかし体験授業を終えた後、私はさっきまでの父との不穏な空気をかき消すように、「え、たのしいんだけど!!!!」と父に言った。忘れもしない、あの日が私を確実に変えた。さすがにそのとき一緒に受けた人の顔までは覚えていない。

その後、いろいろな高校に見学しに行ったが、結局IB認定校のみを受験し、合格した。2つ受けて1つは落ちた。そして、高校課題もせずにこうやってブログを書いている今に至る。

 

IB認定校に入学する理由

私がIBに惹かれた理由としては、生徒が主体的に活動するスタイルの学びだったからだ。また、IBの目標とすることが、大学に合格するとかいったことではなく(もちろんそういう側面もあるかもしれないが)、将来全体を見据えたものになっているからだ。ただでさえIB自体がハードだといわれているのに、片道2時間かけて認定校に行こうとする私の今の動機はこれだ。

体験授業に行った日と同じくらいの時期から、私は学校の授業がどうしてもつまらないと感じるようになった。私は特別頭がよいというわけでもないので、授業で教えられるすべてのことが理解できるからつまらない、という意味の「つまらない」ではなかったけれど、ただつまらないと思うようになった。眠い眠いと言いながら、必死に先生の話を聞く友達を見るのも、どうしても辛かった。高校でもこういう形式の授業を受けていたら、いつしか受動的になってしまう自分が容易に想像できて、それも嫌だった。

そのため、英語も使えてかつ汎用性のある力を身に着けられそうだと思ったIBを私は選んだ。

 

伝えたいこと

私がこの3年間の経験を通して後世に伝えるとするなら、

最初から自分で限界を決めたり、範囲を絞ったりしてしまうと、最終的には自分の首を絞めてしまうということを伝えたい。

私が自分で最初に自分を絞っちゃったなーと思うのは、「理系科目は無理だから理科系の学校は無理だな」とか、「IBは自分に無縁だ」とかだ。

たいてい、できないと思っているのは、そのことを表面的にしか見ていないからだと思う。私はそうだった。IBだって最初は、「海外大学に進学するため『だけ』のプログラム」だとしか思っていなかった。私は、IBを知るのが遅かった。最初から視野を広げ、もっと好奇心を持ってIBについて調べていたらもっと早くから志望できたし、たくさん準備ができたのに、と思う。

だから私もこれからは、もっと見方を拡大して物事をみて、すぐ取捨選択をせずに自分の中に取り入れられるような、網目の粗いをネットを目指して過ごしていきたい。(???)